映画ランキング

ちゃんへん.の独断と偏見による映画ランキングのコーナーです。完全に趣味です。

これまで鑑賞した映画の数は、数え始めた2001年4月から2019年8月末時点で8,108作品。

今まで年代別で紹介してましたが、2019年9月1日より心機一転!一つにまとめていきます。

毎週日曜日に3から5本は更新したいと思います。8000本も追いつけるかな。

『ニュー・シネマ・パラダイス』

映画は好きでも「映画館」で映画を観る機会が少ない人にとっては感じ方は大きく変わるかも知れないが、現段階で僕の映画ベスト第3位である。アルフレードとトトの関係は、親子の様な関係であり、友達の様な関係であり、師弟の様な関係でもある。もっと言えば、カメラとフィルムの様な関係というか、映写機と銀幕の様な関係というか、その邂逅宛らの関係性は、映画と観客との出逢いがそうであるに違いない程に奇跡的であり、その全てが素晴らしい宝物にしてくれる。この作品に出会って、自分の人生を愛せるようになった。ありがとう。

『マイ・フレンド・フォーエバー』

観れば分かる!と言いたいが、それならこのコーナーが成り立ちませんので。僕がこの作品を観たのは、確か小学校6年生くらいで深夜の衛星放送だった。小学生ながらに物凄く感動したのを覚えている。同時に、世の中はなんて不公平なんやと思った。最後の方で母親同士が喋るシーンがあるのだが、当時はよく分からなかったのに、高校生になってもう一度観る機会があって、そのシーンで自然と涙が流れた。病気になっても強く生きたいし、友達が病気になったとしてもあんな風に接したい。頑張って生きようと思わせてくれた作品の一つ。

『チャップリンの独裁者』

チャップリンがただのコメディ役者でないことが分かる最高傑作。もはや人類の財産の様な作品である。ナチスドイツの絶頂期に世界に堂々と声高々に人類愛を訴えた彼の勇気を讃えたい。この作品、1939年上半期には完成していたらしい。すなわち、ドイツのポーランド侵攻前には彼は既にナチスを批判していたのだ。当時の米政府もナチスには友好的だった。しかし、彼はあらゆる方面からの圧力を跳ね除け、この作品を世に出したのだ。後出しジャンケンならぬ先出しジャンケンで彼は勝利したのだ。全く天晴れである。

『サウンド・オブ・ミュージック』

何と生命力と躍動感に溢れた作品だろうか。映画館で何度かリバイバル上映でも観ています。音楽って、それこそ愛国心って、本来は自由で不可侵であるべきなのに、特にこの時代はそうではなかった。この作品は、ただのミュージカル映画ではなく、絶対に抑圧されてはならないという強いメッセージ性を兼ね備えた反ナチズム映画としても評価できるのではないだろうか。それだけ強いメッセージがあるにも関わらず、この作品は最初から最後まで美しい。観るものを全く不快にさせない。善意に溢れたこの世界観をぜひとも体験してほしい。

『遠い空の向こうに』

今あなたが大きな夢に向かって頑張りたいと思っているなら、この作品をオススメしたい。様々な問題を抱えながら夢のために頑張る人と、その頑張る人を支え、応援する人の美しさが見事に表現されている。夢、そして友情や家族愛。普段口にしてしまうと少し恥ずかしいような言葉も、この作品にかかればこんなにも暖かい。しかし何だろうか。僕は親父が子供を応援したり、子供のために頑張ったりする話に滅法弱いらしい。この作品もその一つです。

『ゴッドファーザー』

非の打ち所が全くないマフィア映画を超越した人間ドラマの大傑作。ラテン、仁義、裏社会。家族を守るためには、つまりファミリーを大きくしなければならない。邪魔者は消さなくてはならない。まあ移民文化に馴染みのない日本なら難しい背景ではあると思うので、そういった予備知識を頭に入れておくと最高に面白いと思います。とにかく、非情で冷酷な場面はあっても、ある意味で愛に満ちた暖かい映画なんだと思った。シリーズ全てが上質ではあるが、中でもこの1が群を抜いて一番。時間がある時にぜひ全部続けて観て下さい。

『ショーシャンクの空に』

スティーブン・キング原作の作品はホラー以外はだいたい傑作に匹敵するので期待していましたが、この作品に関しては期待のハードルを大きく超えてきました。むしろ原作を超えたんじゃないか?刑務所モノで人間の希望や自由というものを表現できたこの作品の功績は大きいだろう。むしろ刑務所モノだからこそ成しえたのかもしれない。で、この作品の特に良いところって、ここで汗を握れ!ここで感動しろ!ここでワクワクしろ!みたいな作り側の強い見せ場が特に見当たらないのが本当に素晴らしいと思う。

『バック・トゥ・ザ・フューチャー』

これぞ娯楽映画の決定版。人間に生まれたからには絶対に見るべき映画の一つ。この映画を嫌いな人なんてこの世にいるのだろうか。タイムスリップした先は1955年。もちろん僕は生まれてもないし、米国人でもないのに、なぜかあの時代の雰囲気が懐かしく思えてしまった。観終わった後は放心状態。その後、時間差で波のように僕を襲った興奮状態。しかし、3部作を通じてよく辻褄を合わせたものだと大人になって感心している。まあ多少のツッコミどころはあるのだが、それも全然気にならない。全人類に観てほしい作品だ。

『ダイ・ハード』

完璧なアクション映画。アクション映画の基礎はこの作品で完全に固められたと言っても過言ではないだろう。この作品の良いところって、主人公のジョン・マクレーンがめちゃくちゃ強いわけでもなく、泣き言を言いながら事を成していく姿に親近感を感じるからなんだろうな。しかもこの作品って、実は結構マニアックな一面がある。使っている銃の弾丸と弾奏のキャパや、ご都合主義なようで実は脚本に一切矛盾はない点で、アクション映画=派手なだけというイメージを根本的に覆した大傑作なのである。

『エイリアン2』

傑作だった前作は、エイリアンの旋律の表婦を描いたサスペンスホラーだった。続編である今作はガラッと雰囲気は変わり、重圧なSFアクションに仕上がっていて迫力満点!今更言うまでもないと思うが、傑作だった前作を良い意味で裏切ってくれた今作も傑作だ。次から次へと手に汗握る展開と、次から次へと出てくるエイリアンの登場。音楽も完璧で、あんなにストレートにエイリアンと戦ってくれると観ているこっちも気持ちがいい。何より、男勝りなリプリーの活躍だ。知恵と度胸、そして少女を守り抜く勇敢さに脱帽である。

『ターミネーター2』

言わずと知れたシュワちゃんの代表作。アクション映画やのに感動する笑。今思い返せば、人間はなぜ泣くのかが分かった気がした作品かもしれない。もちろん1を観なければ感動は味わえないかもしれないが、この作品で受けた衝撃はかなりのものだった。特に核爆発のシーンは、まるで自分が犠牲者になったかと思うくらいに恐怖を覚えた。このSF映画という側面を持ちつつも、救いようのない人類の愚かさの中に、親子愛だけは不変であるであるという主張が素晴らしい。数少ない前作を超えた傑作であることは間違いない。

『レオン / 完全版』

観終わった後、しばらく立ち上がれなくなるタイプの作品だ。殺し屋のレオンと少女マチルダの親子とも恋人とも言えない距離感で描かれる愛の絆。ここまで殺し屋が似合うジャン・レノのカリスマ性に脱帽なのと、ただ可愛いだけではないナタリー・ポートマンの天才的な演技力に恐怖すら覚える。もちろん、リュック・ベッソン監督の完璧と言える脚本力で、内容も文句がないくらい作品の世界に引き込まれて大感動。全然余談ではあるが、元々牛乳は好きでよく飲んでいたが、レオンに憧れて一時期は毎日牛乳を飲んでいた時期がある。

『大脱走』

敵に捕まった主人公達が捕虜になってしまい、敵の目を盗んで穴を掘り、脱走して見つかって追われるという話です。内容はこんな単純なんですが、その面白さは違うところにあります。登場人物一人一人の個性が面白く、脱走のアイデアを出したり、冗談を言ったり、とにかく、不謹慎にもこの作品を見てると、戦争中やのに楽しそうやなって思ってしまうくらい面白い映画です。しかし、やはりそこに学びがあり、映画が映画たらしめる要因の一つだと僕は思っています。何よりマックイーンが輝いている。バイクでの逃走シーンはもはや伝説。

『素晴らしき哉、人生!』

高校一年の春、私は素晴らしい映画に出会ってしまった。気がつくと涙が流れていたのだ。もし今のあなたが人生に少しつまずいていると感じるならば、ぜひこの作品を見ていただきたい。もちろんこれはファンタジーだ。人生そんなに甘くない。でも、たまには甘いものに現実逃避してみるといい。もしかしたら、今の現状すらも宝物だと思わせてくれるかもしれないな。ジョージが「なぜ俺と結婚したんだ?」と尋ねられたメアリーが「だって、あなた以外の人じゃあなたに似た子は生まれないもの」は個人的に大好きなシーン。

『ゴッドファーザー PARTⅡ』

当たり前だが前作の続編。愛する家族のために自分の地位を築いていく父と、家族を守ろうという気持ちが逆に仇となってしまい孤立する息子。今作は、新しいドンになったマイケルの苦悩や、若かりし頃のヴィトーが切ないまでに人間臭く描かれている。マイケルは、ドンとしては父であるヴィトーの器には及ばなかった。それを自分では分かっていながらも家族を守るために奮闘し、孤独になっていく姿が本当に悲しい。ヴィトーの過去編とマイケルの現在編の対比が何とも言えないほど美しく、前作に劣らない傑作だ。

『スティング』

いっちょカモろうぜ!問答無用の名作。はっきり言えることは、この作品をまだ観てない人は本当に幸せ者だと思う。これからこの作品の感動を味わえるのだから。できることならこの作品の記憶を自分の頭から全て消し去って何度も感動を味わいたいものだ。とは言うものの、どんでん返し系の作品って一度観たらもうええわってなること多いけど、この作品は何度観ても楽しめる。脚本てほんまに大事やなって思わせてくれた作品の一つで完璧と言える脚本だ。もし近所の映画館でリバイバル上映があったらぜひとも映画館でみてほしい。

『十二人の怒れる男』

恐るべき脚本だ。評決部屋で登場人物の会話のみで繰り広げられる空前絶後の法廷モノ映画。これを法廷モノと言っていいのかは置いといて、12人の陪審員全員が個性的で、討論が進むにつれてそれぞれの背景や精神がぶつかり、その過程がリアルタイム進行なので緊張感も伝わってきて痛快である。また、同時に人間が人間を裁く難しさを上手く伝えている。法廷に求められるのは、真実の追求と正義の執行だ。この作品は、司法の場でも過ちを犯す危険性があることを示している。司法の判断と責任を問う傑作である。

『ルパン三世 カリオストロの城』

20世紀最高のアニメ作品かもしれないな。宮崎駿の才能をルパンに使うとここまで面白くなるのか。名シーン、名ゼリフも多く、全く無駄がなくて本当に素敵な作品だと思う。まあ当時の宮崎駿はヒットを出せず干されていたので、その飢えたエネルギーが逆にこの怪物的傑作を誕生させてしまったのかもしれない。最後の「なんと気持ちのいい連中だろう」というセリフは、この作品の良さを端的に表しているのだ。ちなみに、ルパンはクラシスの心を盗んだのだが、僕もこの作品を見て心を盗まれました。ありがとう。

『奇跡の人』

乳児の時、原因不明の高熱で視聴覚を奪われたヘレン・ケラー。家族は愛情を持って接するも、ヘレンのわがままになすすべなく、家庭教師を招くことになったが、その家庭教師サリバン自身も聴覚障害者だった。この作品は、伝達手段が一切ない三重苦のヘレンの無教育故の凶暴な面を表現し、教育を任されたサリバン先生の壮絶な教育を描いた点が非常に優れている。ヘレン・ケラーの物語であると同時に、愛を持ってヘレンに接したアニー・サリバンという人物の物語でもある。奇跡の人とは、紛れもない二人のことである。

『七人の侍』

この映画は本物だ。あの時代だからこそ撮れた作品であり、今の時代に撮ろうとしても絶対に無理だ。この作品を一言で表現するならば『豪快』だ。1954年作といえば、日本の敗戦から10年も経っていない。恐らく従軍経験、空襲経験があり、おまけに食糧難。特に、百姓なんて実体験そのものであるはずなので、恐ろしいほどリアリティを感じるし、まるで自分があの世界にいるかの様に引き込まれ、釘付けになった。迫力なんて画面から飛び出している。だから全ての役者の目が生きているんだろう。黒澤明の神業が体験できる三時間。

『ローマの休日』

オードリー・ヘプバーンの魅力に圧倒される。主演二人以外の共演者たちもいい味を出していて、二人を引き立てながらも作品を引き締めている。これはアン王女の成長物語であると同時に、ロマンチックという言葉がふさわしい恋物語であり、ついでにローマの観光案内映画でもある。この作品を見た誰もがローマに一度は行ってみたいと思ったのではないだろうか。オードリーの初出演作ともあって、その女優としての初々しさが、世間知らずのプリンセスの役柄に拍車をかけている。最後は切ないけど、あの切なさも良い。

『天空の城ラピュタ』

もうこの作品に関しては日本に住んでいる人なら嫌でも一度は観ることになるほどの作品なので今更書くことでもないのだが、作中のセリフにもあるように「(人間は)土から離れては生きられないのよ」の一言がこの作品の全てを物語っていると思う。この作品、初めて観た時は全身が震えるほど感動したのを覚えている。夢と勇気と希望が詰まっていた。この先、僕がどんなに年老いて、例え色んなことを忘れたとしても、あの初めて観た時の気持ちは決して忘れないだろう。

『ゴジラ』

フィクションの中にリアリティあり。怖いゴジラが見れるのはこの第1作目だけだ。戦後9年目に公開された戦災再現とも思えるこの作品は立派な反戦映画だ。水爆実験によって生まれたゴジラは、人間が生み出した兵器の象徴である。この作品を当時見た日本国民は、記憶に新しい戦争体験。原子爆弾が投下された広島・長崎の傷跡。ビキニ環礁水爆実験の現実。何より核兵器が世界に広がっていく恐怖を心から覚えたに違いない。当時の日本人だからこそ作れた戦争の喪失と怒りを込めた怪獣映画の金字塔。現代人はどう受け止めますか。

『アパートの鍵貸します』

語り尽くせないほど魅力が詰まったラブ・コメディの傑作。恋の駆け引きを描く恋愛映画は数あれど、相手に興味ナシ、古い言葉で言うなら相手にアウト・オブ・眼中な恋愛映画が見れる作品は後にも先にもこの作品だけだろう。脚本が素晴らしく、伏線も数多く散りばめられていて、見る度に新たな発見がある。あまりの出来の良さに感心してしまうほどだ。何でもない話のはずなのに、ここまでダイナミックに表現できるのはビリー・ワイルダー監督の巧だろう。もちろん、キャストの演技も優れていて、全てのバランスが完璧にマッチしている。

『アマデウス』

何だろうか。このやり場のない壮大で悲壮なメッセージは。天才を天才だと見抜く才能を持った男の悲劇。この作品のおかげでサリエリという作曲家の存在を知れてよかったし、モーツァルトの様な偉大な人物があんな下品な奴だったというギャップを知れて僕は本当に嬉しかった。アマデウスが光ならサリエリは影?サリエリはアマデウスを自分と比べて自分は凡人だと思っていたかも知れないな。この作品はクリエイター系の仕事の方なら凄く為になる作品だ。

『ロッキー』

ロッキーは漢の哲学である。社会の底辺で行き、明日が見えない毎日を過ごすロッキー。人生の中で特に守り抜くものもなく、ただ生きているだけの日暮らしの人生にエイドリアンという希望を見つけ、愛する人のために闘う。なんて漢臭い作品なんだ。でもその臭さがいい。イタリア移民の無学で不器用なロッキーと内気なエイドリアン。この作品はそんじょそこらのスポ根映画ではない。無謀な挑戦をして愛を勝ち取る男と、自分の内気に克つ女の恋物語だ。

『スター・ウォーズ』

ベタではあるが、SF映画といえばやっぱりこれでしょ。今の世代の人からすればヤイヤイ言うかもしれないが、当たり前やけどスターウォーズという作品が誕生するまではスターウォーズは存在しなかったということで、それくらいスターウォーズの公開は当時の映画界にとって衝撃だったと思う。まあそんな僕も公開当時の世代ではないが、子供ながらに初見であのオープニングは心踊ったね。あのオープニングで僕を宇宙の彼方に連れて行ってくれた。卵が映画なら、コロンブスはジョージ・ルーカスである。

『天国と地獄』

黒澤明監督は、庶民の描き方が本当に上手いなあ。そして人間味溢れる刑事やマスコミ。この時代を知っているわけではないが、皆粋でかっこいい。まさしく本格派サスペンス映画だ。前半の重役との会議から一転して誘拐事件が発生。密室での緊迫感あるストーリー展開から、新幹線『こだま』での現金の受け渡しシーンのスリルは何度見ても飽きない。後半は、警察が執念の操作を見せる。名探偵コナンのように一人の天才が解決するのではなく、みんなの力で頑張る。この地道さがこの作品の好きなところなんですよ。

『椿三十郎』

今作の三船敏郎は神がかっている。特に殺陣シーンは、生きるか死ぬかの世界をよく分かっている漢の凄みを肌で感じる。何も派手な殺陣シーンばかりが魅力なのではない。巧妙な駆け引きがそこにはあり、脚本の面白さを教えてくれる。最後の接近戦なんて、この作品の最後はあれ意外にないでしょって思わせるほどの緊張感だった。あの『間』良かった。本当に目が離せないと言うか、息を飲むと言うか、手に汗を握ると言うか、とにかくあのスピードは、数ある抜刀シーンがある作品の中でも最速のではなかろうか。

『ミッドナイト・ラン』

地味なロードムービー。ロバート・デ・ニーロにしてはこういう作品は珍しいかも知れない。派手なアクションシーンがあるわけでもなければ、特に派手にドンパチするわけでもない。しかし、脚本や音楽は素晴らしく、台詞回しも良くて笑えるところも多い。ジャックとデュークのやりとりが絶妙で、最初は敵同士といった感じが、旅を続けるにつれて心を通わせて行く。この作品は男の友情映画なのだ。まあ厳密にいうなら男の友情ファンタジー映画かな。あと、何度も旅の邪魔をする間抜けな捜査官のコンビもいい味を出している。

『スタンド・バイ・ミー』

いつ観ても子供心が蘇る作品。この映画を観て感動しなくなったら、子供心がなくなった証拠なのかもしれないな。誰でも一くらいはワクワクする様な冒険をしてみたいと思うのではないだろうか。この作品は、過去の懐かしさの中にも、どこか現実があるのが切ない。大人になるにつれ得るものは増えて行くが、失うものもやはりあるはずで、でもそれは実は本当に失ったのではなく、心の何処かにしまい忘れているだけなのかもしれない。大人からみれば小さな冒険家もしれないが、彼らにとっては壮大な度なのだ。

『ペーパー・ムーン』

これぞロードムービー!最初、お互いが悪態をつきながらも、時間が立つにつれ心を通わせていく様子が実に良い。聖書を売りつけるシーンとか、アディが三日月の上に乗って写真を撮るシーンも最高。結構何回も観てるけど、観る度に新しい発見や楽しさを与えてくれる。何よりテイタム・オニールの軌跡と言える名演技。彼女がこの作品で残した最年少でのオスカー受賞は未だに破られていない偉業である。演技が上手いことと演技が自然なことは別次元なんやと思った。

『街の灯』

チャップリンの映画はチャップリンの人生そのものである。半世紀を優に超える昔の作品でありながら、我々が彼の作品に歩み寄ることによって彼自身がチャップリンの生き様を教えてくれる。今作は、チャップリン扮する浮浪者が盲目の少女のために手術代を集めるために一生懸命頑張ります。自分は貧しい浮浪者でも他人の不幸は放っておけないのだ。また人間という生き物を忠実に表現できている部分にも注目。ベタではあるが、この作品は何と言ってもラストシーンだ。見返りを求めず、善意を超越した愛をこの作品は胸に突き刺してくれる。

『モダン・タイムス』

トーキー映画の時代になってもサイレント映画に拘っていたチャップリンが、初めて声を発した衝撃の作品である。若い人は分からないかもしれないが、ノッポさんが初めて喋ったくらいの衝撃。この作品はチャップリン映画の中でも笑えるシーンが特に多く感じる。彼の天才的なギャグセンスと神業的なパントマイムを持ってすれば当然といえば当然のことだが、その笑いの裏返しには、文明社会に進むにつれての人間の喪失感を警告しているようにも見える。この作品を笑うことは、現在の自分を笑っていることと同義なのかもしれない。

『雨に唄えば』

正直、ミュージカル映画は唯一苦手なジャンルなんですが、この作品、ジーンとケリーが縦横無尽に踊りまくりの歌いまくりで、カメラも縦横無尽に撮りまくりの走りまくりで、俺は思った。これはアクション映画だと。しかし、土砂降りの雨さえも素敵なものに変えてしまう不思議な魅力がこの作品にはある。あの身のこなしを目の当たりにし、これを演じるために相当努力したんだろうが、あんな風に歌えたり踊れたらどれだけ気持ちいいだろうか。サイレント時代からトーキー時代に移り変わる時代の内容ということも重要な点である。

『ベン・ハー』(1959)

人間は水がないと生きていけない。どんなに辛い喉の渇きを覚えても水を飲む自由がない時、そんな時にそっと手を差し伸べてくれる人が現れたら、その人にとってどんな存在になるだろうか。この作品は、ベン・ハーという一人の人間ドラマを描いた史劇の代表作と言っていいだろう。親友との別れ。奴隷生活の苦難。怒り、復習、絶望、そして希望。戦車の競争は本当に凄い迫力だ。この時代に、壮大なセットとエキストラの数。本物の戦車を使ったりと、CGとはまた違った迫力があります。